呪島~ノロイジマ~
「早くやろうよ~早く、早くぅ」


女がニヤニヤしながら近づいてくる。


気がつけば輝之もいて、二人はジリジリとにじり寄ってくる。


健介は足の痛みが治まるのを待ちながら、気がつかないうちに後ずさりしていた。




そして……それ以上は下がれないところまで追い詰められてしまった。


後ろは海……。



――痛いなんて言ってられない、行くしかないのだ。



健介は腹を決めて、タイミングを計った。

< 268 / 716 >

この作品をシェア

pagetop