呪島~ノロイジマ~
「よし、ほんなら一旦、船で向こうに戻ろうや」



大輔の言葉に敦也も頷いた。



「大丈夫? 立てる?」


「うん」


敦也が手を差し出して、美絵がその手を取って立ち上がろうとする。



「おいおい、彼女じゃろうが。お姫様抱っこくらいしちゃらんか」



「えっ!」
「えっ!」



大輔がニヤニヤしながら言って、敦也と美絵は真っ赤になった。



「ほら、早うせぇや」



「え……あ、はい」


敦也は素直にそれに従った。

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