呪島~ノロイジマ~
「どうかしたの?」




「えっ? べ、別にどうもしないわ。で……岡山のどこ?」



「どこ? って言われても、詳しい場所は知らないわよ」


「市内なの?」


「ああ、うん。岡山市内だったけど……」


「そう。ならいいけど」


彰子はホッと息を吐いた。



「何かあるの?」


「え?」


「岡山県によ?」


「べ、別に何もないわ。それより一人……ってことはないわよね?」



「ああ、うん。由梨と美絵と三人でだよ」



「三人で……か」


「何で?」


「祐次君は行かないのかなぁ……と思って」


彰子はニヤっと笑った。

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