呪島~ノロイジマ~
「霊感って、幽霊の霊感だよね!?」


「うん……」


美絵は暗い表情のまま頷く。



「美絵って幽霊が見えるの?」


「いや……実際には見えないんだけど、すごく感じるの」


「へぇ……」



「ほら、葵町の踏切とか……」


「うん」


頷きながら早紀の脳裏に踏切が浮かぶ。



「あそこってすごく気持ち悪いし」



「えっ!? そうなの?」


「うん」


「あと……由梨んちの近くのパン屋さんの裏のアパートとか、前を通るだけで鳥肌がたって寒気がするし」


「ええ!」


美絵の話に、早紀は驚いて顔を見つめた。

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