呪島~ノロイジマ~
腰より上が平らな場所に上がった。



(やった!)



何とか落下を免れた。



(幽霊なんかにやられてたまるか!)






祐次は右足を上げ、そのまま腕に力を入れて身体全体を引き上げ……















目の前に苦しそうに顔を歪めた青紫色の親友健介の顔があった。








「うわぁああああああああああ」


驚いたどころの話ではない。


彼女を捜すと言って、保養所に残った健介が苦悶の表情で目の前にいたのだから……。

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