呪島~ノロイジマ~
「祐次ぃいいいいいいい」



段々と小さくなっていく祐次の声。




――祐次は崖から落ちたに違いない。


早紀は真っ青になって下を覗きこむが、見えないしどうすることも出来ない。



ガタガタと身体に震えが来た。




「何で……何でよーーーー!」


大声で叫んでみたけれど、誰からの返事も返ってこない。



ただ……遠くに波の音が聞こえるだけだった。

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