呪島~ノロイジマ~
これが縄跳び……?


薄れ行く意識の中で大輔は思った。




今まで女と会って殺されなかった者がいる。


貴志の親父とさっき保養所で倒れていた美絵という子だ。


二人の共通点……それは「遊ぼう」と誘われて断ったことに違いない……。



この子は遊び相手が欲しいだけなのだ。あの世で一緒に遊んでくれる相手が……。




「きゃはははは」


嬉しそうに何度も何度も飛び上がってはロープに掴まる女の後ろで、


ついに大輔の口から舌が垂れ、だらだらと唾液が垂れ流される。


すでに大輔は呼吸をしていなかった。


それでも女は嬉しそうに笑いながら、いつまでもロープに飛びついていた。

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