呪島~ノロイジマ~
「じゃあ何? 幽霊じゃないん?」



「たぶん……幽霊だったら殴っても手ごたえとかないでしょ?」


「そりゃあまぁ……えっ、手ごたえがあったんかな?」


「はい。ありました。ガツンっていう嫌な手ごたえが……

それで倒れたと思ったら、頭から血が出だして……」


幸成の顔が歪む。


浩子は思わずツバを飲み込んだ。



「どうすればいいか分からないから、大輔さんに相談に来たんですけど……。

もし人間だったら……俺、人殺しになっちゃうんですよね?」



「それは……」


浩子は言葉に詰まった。
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