呪島~ノロイジマ~
「ちょっとヤダ。行かないよぉ~。今回は女の子だけだよ。本当だよ」


「別に疑ってないわよ」




「本当に本当。そりゃあ祐次とも旅行には行きたいけど、

行く時はちゃんと、お母さんにだけは正直に言うから」



「お母さんにだけは……ってことは、お父さんには?」


「当然内緒だよ!」


「あはは。分かってるわよ」


彰子は笑った。




「でもねぇ早紀。今回は逆に女の子だけっていうのが心配」


「え?」



「なんだか妙に心配なのよね」



「ちょっとヤダお母さん。もう子供じゃないよ」




「そう? 私から見たらまだまだ子供だけどね」


「そんなこと言われたら、いくつになっても子供じゃないのよ」


「そんなことないけど……」


彰子は不安な顔をした。

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