呪島~ノロイジマ~
「まずいな……」


「えっ? 何が?」



「身体が濡れて冷たくなってる。すぐに着替えさせてやらないと」


「そうね」


そう言うと美絵は、ダイニングの隅に置かれたままのみんなの荷物から、

早紀のバックを探して着替えの服とタオルを出した。



さすがに敦也が早紀の裸を見るわけにはいかない。


「俺はこっち向いてるから、脱がせてタオルで拭いてやってくれる?」



「うん」


美絵は返事をすると早紀の着ている物をすべて脱がせていった。


ところが濡れた服がピッタリとくっついて非常に脱がせにくい。



「美絵、まだかい?」


いつまでたっても脱がせ終わる様子のない美絵に、敦也は痺れを切らせて言った。

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