呪島~ノロイジマ~
「これだけじゃ不十分だ。美絵、二階の寝室から毛布を持ってきてくれ」



「えっ!?」


「早く」


「イヤだ……怖いよ」


「オマエなぁ」


「だって……」


自分でも分かっているのだ。親友の早紀を助ける為に、すぐにでも毛布を持ってきてやらなければならないと……。


「美絵、じゃあオマエが遠藤さんを抱きしめてろ。俺が取ってきてやる」


「ぁ……うん」


正直それもイヤだったけど、これ以上ワガママを言えば嫌われてしまうだろう……。


美絵は泣きそうな顔で頷いた。

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