呪島~ノロイジマ~
「うぉおおおおお。こいつは大物だ」


健介は嬉しそうにリールを巻く。


が……


竿のしなり具合、簡単に巻き上げられるリール。

誰が見ても掛かっている魚が大きくないことは想像できた。



「キター」

釣りあがった魚に全員が注目する。



「きゃーーーー」
「うわぁあああ」
「何だよこれ!」

全員の目が固まった。


その視線の先で、釣り上げられた魚が、茶褐色のグロテスクな身体で、クネクネとのた打ち回っていた。

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