呪島~ノロイジマ~
「気持ち悪~~~~い。何なのよそれ」


由梨が大袈裟に言った。


「知らねぇ~よ」

健介が口を尖らせる。



「これはね、ギンポっていう魚だよ」


敦也が掛かった針を外してやりながら答えた。


「触って大丈夫なの?」


「もちろん」


「へぇ」


てきぱきと動く敦也に、由梨だけでなく全員が感心した。


ただ……健介一人を除いて……



「ねぇ山崎くん。この魚って食べられるの?」


「ああテンプラとかで食べるみたい。俺は食べたことないけどね」


「へぇ~じゃあ食べてみようよ」


由梨が目を輝かせた。

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