呪島~ノロイジマ~
「ひぃやぁあ~~~~~」


貴志の声が裏返る。


目の前に光のない黒目。




「た、た、た、た、た、たすけてくれぇえ~~~~」


「遊ぼ」


「た、た、た、頼むけぇ~勘弁してくれぇ~」


「遊ぼ」


「わ、わ、わ、分かった。分かったけぇ~」


女が嬉しそうにニヤ~っと笑う。





「何して遊ぶ」


「頼むけぇ~勘弁してくれぇ~」



「お医者さんごっこ……する?」


「頼む。頼むけぇ~」





『ズボッ!』


突然貴志の腹を突き破り! 地面から手が出てきた。


青白い手の指先に、可愛らしいネイルアート……。


それは砂浜に消えた瞳の手だった。

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