呪島~ノロイジマ~
「おい、あれ!」


敦也がダイニングの窓から外を指差す。


「何?」


美絵が振り返った。


「あっ」


そこには船のライトが見える。



「来てくれたんだ」


「うん。大輔さんだよきっと」


敦也はソファーの上から下りると脱いでいる服を来た。



「ちょっと見てくる」


敦也はそう言うとダイニングを後にした。


美絵は本当は一緒に行きたいって思ったけど、早紀をこのままにしては行けない。


もう一度早紀を抱きかかえる格好で、毛布に包(クル)まりなおした。

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