呪島~ノロイジマ~
「ねぇシゲさんの船って、何であんなところにあるの?」


今度は美春が質問をする。



敦也は二人に向かって、この島に来てから起こった自分が知りうる出来事を全て話した。



「そうだったの……。じゃあ早紀がなぜ怪我をしているかとか、祐次くんたちがどこに行ったのかは分からないのね?」



「はい」


「美春、どうする?」


彰子は美春の顔を見た。



「ウチの旦那が電話をしてくれてれば、本土の警察が来るはずだけど……」



「それなんだけど……ちゃんと着いてるよね? 家に……」


言った途端、彰子の背筋に寒気が走り、彰子は身震いをする。

そして美春も急激に不安に襲われた。



「大ちゃんも殺されてたし、もしかして……」



「え? 大輔さん、殺されてたんですか?」


敦也が驚いて叫んだ。



「ええ……」


「そんな……」


敦也は大輔の顔を思い出し、胸が熱くなった。

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