呪島~ノロイジマ~
「私のせいで……」


彰子は目を伏せて小さく呟いた。



「やだ。何言ってるのよ彰ちゃん。彰ちゃんのせいな訳ないじゃない」



「ううん美春……私なの……私のせいなの」



彰子は泣きそうな顔で美春を見つめる。



「彰ちゃん……どういうこと?」



「それは……」


彰子は言いかけて黙った。


「彰ちゃん、何なのよ? どういうことなの? ねえ」


美春は彰子の様子から、ただ事ではない何かを感じとった。


「ねえ、彰ちゃん何なのよ」


美春は彰子の態度が気になってしつこく問いただす。

彰子は思い詰めたように黙りこくっていたが、尚も美春が問い詰めると突然立ち上がった。

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