呪島~ノロイジマ~
目を覚ました彰子は、隠れんぼをしていることを思い出した。

どうやら由希子にはまだ見つかっていないらしい。


ならばまだしばらく隠れていようかとも思ったが、オシッコがしたくなって押入れの外に出た。


トイレに入って用を足し終えて出る。


外はすでに薄暗い。


逆に不安が襲ってきた。

いくらなんでもこんなに見つからないのかなぁ?


それとも薄暗くなってきたから、もう家に帰っちゃったのかもしれない。


そう思いながらも彰子は玄関に向かった。

由希子の靴がない。


やっぱりもう帰ったのかもしれない。

でも、家の中にいなかったから、ずっと外を捜しているのかもしれない。


彰子はとりあえず周囲だけ捜してみて、いなかったら帰ったことにしようと思った。

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