呪島~ノロイジマ~
本土の警察と海上保安庁だった。
出港したまま帰らない茂行と幸雄の船に捜索願いが出されたのだ。
保安庁の船は座礁している二艘の船を見つけ、すぐにその周辺の捜索を始める。
別の船が明かりの点いている保養所に向かってきた。
敦也は向かってくる船に向かって、必死で手を振っていた。
船が接岸して中から中年の男と若い男が下りてくる。
「岡山県警の山下です。こっちに来たまま連絡が取れんようになっとる方がおるいうて通報がありまして」
「そうなんですよ。携帯電話も繋がらなくなってて」
「え? ここらは電波が弱いんかな?」
山下が何気に空を見上げる。
「いや、別にそんなことないですけどね?」
若い警察官が自分の携帯電話を取り出して受信レベルを見ながら言った。
「え?」
慌てて美絵と敦也も携帯電話を取り出してみる。
いわゆるバリ三の状態だった。
「そんな……さっきまで圏外だったのに……」
敦也は自分の携帯電話を呆然と見つめた。
出港したまま帰らない茂行と幸雄の船に捜索願いが出されたのだ。
保安庁の船は座礁している二艘の船を見つけ、すぐにその周辺の捜索を始める。
別の船が明かりの点いている保養所に向かってきた。
敦也は向かってくる船に向かって、必死で手を振っていた。
船が接岸して中から中年の男と若い男が下りてくる。
「岡山県警の山下です。こっちに来たまま連絡が取れんようになっとる方がおるいうて通報がありまして」
「そうなんですよ。携帯電話も繋がらなくなってて」
「え? ここらは電波が弱いんかな?」
山下が何気に空を見上げる。
「いや、別にそんなことないですけどね?」
若い警察官が自分の携帯電話を取り出して受信レベルを見ながら言った。
「え?」
慌てて美絵と敦也も携帯電話を取り出してみる。
いわゆるバリ三の状態だった。
「そんな……さっきまで圏外だったのに……」
敦也は自分の携帯電話を呆然と見つめた。