呪島～ﾉﾛｲｼﾞﾏ～

「うぉおおお」
「あっ！」
「うわぁ」


カメラを見ているマスコミの人間たちが声をあげた。


再度読経を中断した住職が、怪訝な顔でそっちを見る。


「映ってるよ」
「マジかよ」



「ちょっと見せて」


美春がカメラマンのもとに近寄って言った。



「ええ、ちょっと戻します」


カメラマンが操作をして、美春に見えるようにカメラのモニターを向ける。



――いた！　あの少女、由希子がそこに映っていた。



「由希子ちゃん……」


「知ってるんですか？」



呟いた美春にリポーターが聞く。


「昔……この島で亡くなった女の子……」


美春が呟くように言うと、カメラマンとリポーターが顔を見合わせた。