呪島~ノロイジマ~
「ある日からあの辺りで、夜な夜な赤ん坊の泣き声が聞こえるようになったんじゃが、

その時あの集落には、小さな赤ん坊はおらんかった……」



「はぁ……」



「そんな日がしばらく続いとったんじゃが……

そのうち小さな女の子が頻繁に現れるようになった。

もちろん霊じゃ……何で突然そんな幽霊が現れるようになったんか、誰にも分からんかった」


老人は輝之の顔を見つめた。

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