呪島~ノロイジマ~
門を開けて四人は中に入る。


残った四人は周囲に人が来ないかキョロキョロ見回しながら、四人を見送った。


どうせ鍵がかかっていて、建物の中には入れないだろうと思っていたのに、


『ガチャ』


意外にも浩太の握ったドアレバーが音を立て、そのまま引っ張ると手前に開く。



「開いた」


「うん」


思わず全員がツバを飲み込んだ。


ドアを大きく開き、恐る恐る中を覗きこんでみる。


玄関ホールの正面に階段があり、奥へ続く廊下と右手にドアがある。


「行こう」


浩太が先頭で中に入る。


「靴は?」


「えっ? やっぱ脱がないとマズいかな?」


「別にいいんじゃないの? 床汚いし」


茶和子が浩太に答えた。



「じゃあこのままで行こうぜ」


浩太は土足のままで上に上がる。


何となくイヤな雰囲気の中、綾はそれに続いた。

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