呪島～ﾉﾛｲｼﾞﾏ～

「何か知ってるんですか？」


浩太がすぐに食いついた。



「えっ!?　い、いや……」


老人は慌てて目をそらす。



「ちょ、何なんですか？　教えてくださいよ」



「何でもない……」
「嘘！」
「嘘でしょ！」


浩太だけでなく、他の者も老人に詰め寄った。


「いや……」


「俺がネットで見たカキコミだと、小さい女の子の幽霊だったのに、

今高瀬が見たのは、俺らと同世代の女って……。ねぇ何か知ってるんでしょ？」


浩太の問いに対して、老人は顔を歪めて目を背ける。



「困るんだよ……」


「何がですか？」


「教えると君たちは誰かに言いふらすだろ？　そしたらまた大勢人が押しかけて来るようになる。

最近やっと人が減って、静かになってきたのに……」



「いいえ。絶対に秘密にします。約束します！ だから知ってることを教えてもらえませんか？」


浩太はおそらくみんなに言いふらすであろうと自分でも思いながら、気になって仕方ないので、ハッキリと言い切った。