呪島~ノロイジマ~
翌日、学校につくやいなや、早紀は由梨のもとへ向かった。



「ねえ由梨」


「あ、おはよ」


「あ、おはよう。あのさぁ昨日の話なんだけどさぁ」



「え? もしかしてダメだって言われたの?」



「いや……そうじゃなくて」


「何?」


由梨は目を丸くして見つめる。



「それが……」


早紀は言いかけて、チラリと美絵のほうを見た。



その視線が美絵と合った。


すぐに美絵は笑顔で近づいて来る。


「おはよう早紀。楽しみだね旅行」


美絵は嬉しそうに言った。


「おはよう……」



「ん? どうかした?」


言い渋った早紀に向かって、美絵が眉を顰(ヒソ)める。


「えっ……あの、実はさぁ……」


「まさか親に反対されたとか……?」


美絵は心配そうな顔をした。

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