呪島~ノロイジマ~
「オマエらぁ遅すぎだろ!」


学校に到着するやいなや、顧問教師の有吉が怒鳴った。



「すみません」


代表で部長の浩太が謝る。


「あそこから帰って来るのに、こんなに時間がかかるか?」


「すみません先生」



「何をやってたんだよ?」


「いや……」


「オマエはさぁ、ムードメーカーとして、いつもみんなを引っ張って行ってくれてるのは認めるが、すぐにハメを外すところがあるのが良くない。

校外でちゃんとみんなを統率出来ないなら、瀬戸内芸術祭に連れて行くメンバーから、オマエは外させてもらうぞ」


有吉は厳しく言い放った。



「ちょ、そんなぁ」


「当たり前だろ? 四国のほうまで行って、事故でも起こされちゃ敵わん」


「すみません先生。ちゃんとしますから」


浩太は必死に頭を下げる。


茶和子と一緒のプチ旅行にときめいていたのに、メンバーから外されてしまったら、全てが水の泡になってしまう。


「とにかく運べ」


有吉に命令されて、浩太は急いでトラックの荷台に乗っかった。

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