呪島~ノロイジマ~
「ねぇねぇ」


二人で並んで瀬戸内の島並を満喫している二人に向かって、綾は声をかけた。


「何?」


茶和子が振り向いて聞く。


「あのさぁ……」


「うん」


「私たち付き合うことになったから」


「えっ!?」


少し照れながら綾が振り返って健太郎の顔を見る。


「そ、それって……」


茶和子は言葉を飲み込んだ。


「今ねぇ健太郎くんに付き合ってくれって言われたの」


「マジで!?」


浩太が目を丸くする。


「っていうか、どっちかっていうと高瀬が」


「高瀬?」


「えっ!?」


「高瀬じゃないでしょ。もう彼女なんだから」


綾が睨んだ。


「え……と」


「アヤって呼んで」



「あ、うん。アヤ」


「おいオマエら、いい加減にしろ」


ラブラブ光線を出しまくる二人に、浩太がたまらず文句を言った。

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