呪島~ノロイジマ~
「え?」


茶和子は床に転んでいた。


何が何だかさっぱり分からない。



うつ伏せに倒れて、顔を上げると、一番最後に綾が階段を降りて行くのが見える。



何で私はこけたのだろう?


茶和子はそう思いながらも、すぐに起き上がって後を追おうとした。




「え?」


誰かが足首を掴んでいる。



誰が?



茶和子はうつ伏せのまま上半身を捻って足元を見て、




気を失いそうになった……。



青い手が足首を握っている。


その手の持ち主が、茶和子の身体に這い上がってきた。


長い黒髪。



青白い顔の女。



ゆっくりと茶和子の身体をよじ登って来る。



(いや、いや、いやぁああ〜〜〜)



茶和子は必死で叫ぼうとするのに、全く声を出すことが出来なかった。

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