呪島～ﾉﾛｲｼﾞﾏ～
「行ってみよう」


三人はこの先がどうなっているのかも分からないまま、緩やかな上り坂を進んで行った。




が……


ゆるやかな右カーブを曲がったところで、三人は立ち止まる。



そのすぐ先に集落を形成している民家があって、ゾンビ化した多数の島民がこちらに歩いて来ていたのだ。



「うわぁ！」


曲がったとこにゾンビ化した島民がいたから、浩太は驚いて大声で叫んだ。

まさに目の前。



「逃げろ！」


健太郎が叫ぶ。


捕まりそうになったのをギリギリで交わして、三人はまた下り始める。



こうなると美術館の方に逃げるしかなかった。


このまま美術館に逃げても、どうにかなるのか分からない。


だけど立ち止まれば確実に殺されてしまうのだ。



枝道のところまで戻ると、下から上ってきていた島民がすぐそこまで来ている。


まさに間一髪、飛びかかってきた島民の手を何とか振り払い、三人は枝道に逃げ込んだ。

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表紙・目次

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