呪島~ノロイジマ~
「ひぃ、ひやぁああああ」


店主はそのまま座っていた椅子から大きく後ろに転げ落ちた。


「ちょ、大丈夫ですか?」


輝之が慌てて抱き起こそうとする。


「うわぁああああああ」


店主は目を真ん丸に広げ、輝之に抱えられたまま、尚も後ずさりをしようとした。


異変に気づいた店主の妻と、義娘も店の中に出てくる。



「お父さんどうかした?」

「はぐぅううう」


突然老人は目を見開き、胸を押さえて苦しみ始めた。

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