呪島~ノロイジマ~
「き、来た! 大変じゃ隠れぇー」


茂行が叫ぶのと同時に、蜘蛛の子を散らすかのごとく、

その場に集まっていた全員が家に逃げ込んで戸締りをした。


茂行は貴志の店に入り、入口の鍵を美春にかけさせると、

倒れている貴志とその父のもとへ向かう。


「親父さん」


すでに冷たくなりかけている貴志の父の手を握った。


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