呪島~ノロイジマ~
「痛ぇえ~~~~」


輝之はしばらく起き上がることが出来なかった。


身体中が痛い。


それでも何とか身体を起こすと、足首に強烈な痛みが走った。


(折れてる? まずいな……)


輝之は周りを見て焦った。


なんとすぐ後ろは崖で、真っ青な海が見える。

目の前は斜面。


何とかこれを登らなければならないのだが、足首の激痛が半端ではない。


(それにしても……よくここで止まって、崖下まで落ちなかったもんだ)


崖の下の青い海と、むき出しの岩肌を見ながら、輝之の背筋に寒気が走った。

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