溺愛レッテル
悪い気しかしなくて、重苦しくため息をついた。

日陰のせいか、春終盤にもかかわらず、ほんの少し湿っぽい風がさらにその重さへ拍車をかける。


校舎をはさんで反対にある校庭から、部活の昼練習の声が聞こえていた。

さっきの話だと、山本君は野球部。

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