溺愛レッテル
Ⅳ,その口から

豪雨は、翌日にかけても降り続いていた。

あれから何事もなかったかのように回復し、詰朝から授業を受ける私だったけれども、その横で妙によそよそしい態度をとっている春彦には、さすがにこちらも平然としてはいられなかった。

何を話しかけてよいやら。

見かねたカナは、ため息混じりで私より先に春彦に話しかけた。

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