溺愛レッテル
今もきっと、その『暇な時間』なのだろう。

「…なかなか達者ね」

「そりゃあどうも」

いたって冷静を装う。

「こら!お前たち何年生だ!?」

「逃げろ!!」

「わぁ!」

これで何度目か、また手を掴まれるや否や、そのまま引っ張られて一目散に走った。

「おい待て!!」

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