溺愛レッテル
指を折って勝手な妄想を繰り広げていくカナには、もはや手の出しようがなかった。

とにかく、今は納得させておくことが賢明だ。

「…まあいいや」

「?」

言うだけ言った後のカナの反応は、いたってあっさりしたものだった。

足を組んで悪態をつきながらも、なんだか表情は輝いている気がする。

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