溺愛レッテル
やっぱり、この二人にだけは嘘をつきたくない。

「…」

変なことを口走ってしまう前に帰ろう。
そうでなければ、心苦しくて仕方がない。

机の中にあった教科書を乱雑に取り出して、バッグに詰め込んだ。
ノートの端が極端に折れ曲がってしまったが、そんなことも気にしない。

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