溺愛レッテル
弁当箱中のトマトを箸で転がしながら、しかめ面でドアのほうを見た。

山本と言う人がここへ来た理由を察したのだろう、私を呼んだ女子達が、きゃあきゃあと騒いでいる。


「ほら、言ってるそばから来た!これだから有理は」

「もう、うるさいカナ」

「へへーん」

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