溺愛レッテル
と、ついに彼は自転車を止めた。

「何してるの…うわっ」

自分だけさっそうとそこから下りると、私のことを抱きかかえてさらに河川敷まで下っていく。

普通は人の入る場所ではないので、生い茂った草を踏むざくざくとした音が一面に聞こえわたった。


無言で一体何をするつもりだろう。

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