溺愛レッテル
舌を出して嫌味を含んだ笑いを見せるカナを、私はため息まじりに制止した。
「ほぉら、早く行ってきなよー」
「…」
鉛の入ったような足を動かして、私は山本という人のところへ向かった。
「ほぉら、早く行ってきなよー」
「…」
鉛の入ったような足を動かして、私は山本という人のところへ向かった。