溺愛レッテル
「…っ」

急に涙が止まらなくなった。

過去を思い出してなのか、それとも、嶺の優しさに触れたからなのか、それはよくわからない。

今まで感情や本心を塞いでいた重しが一度に落ちたような、白々とした開放感に浸った。
川水とともに。


「仕返し」

「うっわやめろ…!」

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