溺愛レッテル
その川水で濡れた手で目元の水を拭いながら、もう一方の手で嶺の腕を思い切り引っ張った。

狙い通り、嶺はバランスを崩して川に放り込まれる。
騒ぎ声と共に水しぶきがとび、私もさらに濡れた。

「有理何すんだっ…ちょっ、冷たいなこれ。川底の石痛いし」

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