溺愛レッテル

川から出て帰路についたのは、迫っていた日没をやっと迎えたころになってからだった。

着替えは当然持ち合わせていない。
着ていた制服をここぞとばかりに絞り上げて、あとは自転車に乗っている間に受ける風でなんとかすることにした。


「…ねぇ」

「何?」

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