溺愛レッテル
立ち尽くしてぼーっとしていると、窓の外の音に混じって、足音が聞こえてきた。

誰かと思って、春彦は悪態をついたような姿勢を元に戻す。

「…!」

現れたのは、高橋嶺だった。

「?」

春彦に気付いた嶺は、いじっていた携帯電話をしまうついでに、ポケットに手をつっこんだ。

< 99 / 150 >

この作品をシェア

pagetop