恋する人のための7つのラブストーリー
あの男子は逃げているだけ。


「私をイジメて面白い?

君は怖いから逃げる手段として私をイジメているだけでしょ?
そんなの何も利益なんてないのに」


ある日
いつもと同じように
イジメられていた私は
男子に言ったんだ。

その瞬間に
みんなは息を飲んだ。


「お前…っ!!」


男子は手を大きく振り上げて
私を睨んだ。

打たれる。

そう思った。

正当な事を
言っただけなのに。


「…愛原さんの言う通りだと思うよ」


聞いた事のない声だった。

いつからいたのだろう。

教室のドアに寄りかかっている男子がいた。
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