さよなら冬美
12月俺は知合いの紹介でオープン間もないスナックでアルバイトを始めた。
俺以外は、50近い小柄で綺麗な人。
もう一人は20そこそこの背の小さい女だ。
2人とも俺が知っている飲み屋の女の子に比べたら素人。
でこの店のオーナー兼マスターは昼間接骨院を開業しているという素人だった。
マスターが店に顔をだすのはいつも9時すぎ、そこから11時まで、後は俺たちバイトに任せてでて行く。
何とも商売気のない人だった。
多分税金対策なのだろう。
そう思った。

こんな店に冬美は客として来た。
この店の20くらいの女の知り合いのようだった。
色白で背が高く真面目そうな綺麗な子だった。話し上手でこんな俺にも話し掛けてきた。
酒も強く水割りをずーと飲んであまり酔った感じがないままいつも帰っていった。
年は同じだが学年が一つ上の
「早生まれだよ」て冬美は言ったんだ。
それから冬美は職場が近いという事もあり週に2、3回は来るようになった。
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