さよなら冬美
一月に入り雪が降り始めた。相変わらず冬美は店に飲みにきていた。 「 知り合いのママのスナックで飲んで きた。」といつもより上機嫌でやってきた。
だからいつもより冗舌。
去年の8月まで東京でエステの仕事をしていた。
家庭の事情で地元に戻ってきたのだと。たまたまエステ経験者ということで今の会社に入り、エステの技術指導として11月から話し始めたのだという。
冬美はいつもカウンターに一人で座るからほぼ俺が相手をしていたんだ。
お客が増えると店の女の子達はBOXに付くそうするとカウンターにいる冬美は一人黙々と水割を飲む。
別に俺は客の相手はしなくていいのだが、冬美に目が行く。
冬美が気になるから、冬美と話しているんだ。
多分このころから、冬美に惹かれ始めていたのかもしれない。
寒さが厳しくなった一月下旬。20代の女が、体調を崩したらしくその代わりに何故か、冬美がこのスナックでアルバイトをする事になった。

マスターが冬美に声を掛けたらしい。 「お前そんなに、酒好きなら、ここで バイトすればただ酒のめるぞ。
どうだ、とりあえず金、土、だけきて みないか?」て。
冬美は一瞬考えた。
東京帰りで一人さみしい1人ぐらし。
彼氏が居るわけでもない。
活動的な東京にくらべ刺激のない地元ぐらし。
以前は、生活の大半を仕事に費やし。仕事を終えて帰るのはいつも最終電車。
そんな冬美には、地元での仕事が終った時間の使い方に悩んでいた。
多分そんな冬美には、このスナックのバイト話は、丁度いい話だたのかもしれない。
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