Sympathy For The Angel
「早々とイってんじゃねぇよ」

自分がそうした癖に、樹は意地悪だ。


小さい包みの袋を口で噛みきり、それを自身につけると、ゆっくり樹が入ってきた。


「あ…」

樹が揺れる度に歓喜にも似た感覚が身を襲う。


「ね…っ…。いつ…きも、いっしょ……に」

息も絶え絶えに訴えたのに、樹は快楽に耐えるような切ない表情で私を攻め立てた。


「……お前のイキ顔が先に見てぇんだよ」



狡い。

こうやって樹は私の心までをも裸にする。


更に激しくなる律動に耐える術を持たない私の体を、電撃に撃たれたような刺激が走っていった………。



それからも何度となくお互いに与え合い、何度となくその波に身を任せた。



樹が私の中に入ったままピロートークでその余韻に浸っていると、深い口づけを交わして体を離される。




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