Sympathy For The Angel
うわあ、うちらばっちり目立ってるじゃん。


「……悪いけどさ、今、蘭は新規のメンバーはとってないんだよね」

エリカが低い声で断ったが、美優紀は尚も食い下がった。


「お願いです!お兄ちゃんが紅蓮に入ってるから、どうしても力になりたいんです。お願いします!」


土下座せんばかりの美優紀に辟易して、私とエリカは慌てて美優紀の襟首を掴まえて外に出た。

ちょうど隣にあったカラオケボックスに部屋をとり、そこで美優紀の話を取り敢えずながら聞いてやる事にする。


何なんだ、このコは一体。
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