Sympathy For The Angel
美優紀は運動しちゃいけないから、インドアなのは仕方ないだろうな。



「そうか。話は違うんだけどさ、私夜はちょっと遅くなるから。毎日ではないけどね」

蘭のメンバーの事も気になるし、snow drop に行かない訳にもいかないし。

「分かりました。椿さんと樹さんにはなんてお礼を言えばいいのか……」

「いーよ、別に。お礼なんてそんな」



そうだよ。こんなに温かくて会話がある朝なんて今までこの家には無縁だったんだもの。

美優紀が来てくれて嬉しいのは、私の方なんだから。




美優紀に合鍵を渡して同時に家を出た。

私がいなくても、無理して体を動かさず療養するように入念に注意をして、それぞれの通学路を歩き出す。


どうしようかな、放課後一回帰宅してからsnow drop に行こうかな。






「昨日はよくもレバーカレーなんか食わせたな」

「でもフツーに旨かったじゃん」


今朝は珍しくエリカも朝から学校にいた。

私達二人が揃って朝からいるなんて何日振りの事だろ?



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