Sympathy For The Angel
「今日はバイトだからsnow drop には行けないよー」

「分かった。あれからはうちのメンバー達にも目立たないように言ってるし、トラブルはないから私だけでも大丈夫だと思うよ」

「……ルカ達を襲った『炎龍』ってさ、ルカ達が『蘭』だって知っててやったのかな?」

「今日ミヤかユキノがいたら、話を聞いてみる。今までルカのストレスケアに回ってたから、二人からは事情を聞いていなかったんだよね」


家を訪ねた時に見たルカの怪我のせいで、他の二人の体の事も気になっていたのだ。

もし3人ともあんなに酷い傷を付けられたのなら許せない。




樹がどうにかしてくれると言ってくれたけど、出来るならば私自身がぶちのめしてやりたい。



「特攻はヒロか司に任せなよ」

私の気持ちを見透かしたように、珍しく真剣な顔でエリカがまともな事を言った。

「今『蘭』を動かしたら、どんな事が起きるか分かんないでしょ?」


ルカ達が『蘭』だと知りながら『炎龍』が彼女達を暴行したのなら、その目的は一体何なのだろう?


八神諒からもあれからは連絡が来ていないし私もアイツに連絡しようとは思わない。

第一、八神諒が私と接触してどうしたいのか、そして何を考えているのか。



まずは情報を集めないと何も始まらないだろう。






< 93 / 150 >

この作品をシェア

pagetop